●上昇傾向に歯止めがかかったが、発表数値にバラつきも…

(A)3大模試発表の1都3県の受験者数と受験率の推定数
3大模試名 
総数/率 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年
首都圏模試
センター
受験者数 44,500
45,500
47,800 50,500 49,000 49,000 46,500
受 験 率 15.2%
15.7%
16.3% 16.5% 16.6% 16.2% 15.3%
四谷大塚
進学教室
受験者数 43,200
44,700
47,100 52,000 52,500 54,000 54,000
受 験 率 14.7%
15.4%
16.0% 16.9% 17.7% 17.9% 17.8%
日能研 受験者数 44,500
47,000
53,000 58,000 61,000 64,200 61,500
受 験 率 15.2%
15.7%
18.1% 18.9% 20.6% 21.3% 20.2%


《解説》

 2008年春まではグラフを見てわかるように首都圏の中学受験率は毎年のように「過去最高」を記録していた。2000年の受験率は13%前後であり、この右肩上がりの状況は少なくとも10年は続いていたのだった。

 さて、2009年春の入試でこの傾向に明確にブレーキがかかった。2010年入試では学校別の実受験者数の状況(D)から、明らかに受験者数は減少しているといえる。それと同時に3社の「受験者数推定値」にもバラつきが目立つようになった。

 ところが受験率の上昇が止まったとはいえ、人気の上位校ではそれほど受験者数は減少しているとはいえない。つまりは、真剣に私立中学を目指す層には変化がない、ということになる。

 公立一貫校の志願状況と比較してみても、2010年は都立4校が新規募集を開始し、4,104人の志願者を集めたが、それを除くと、前年比は80.0%。2005〜2009年に開校した12校の初年度志願者数と2010年度志願者数を比較するとなんと56.5%で、初年度に集中する傾向が顕著だ。 

 つまり、不況だから公立一貫校を目指すという構図にはまったくなっていないということだ。(日能研の数値は公立一貫校も含むため、8000人の公立志願者がいた2006年あたりから他の2社との乖離が顕著になった。ただ、2010年の公立志願者は約17,000人で前年比+1,000人であるにもかかわらず、推定値は前年比2,700人減であるところから、2010年の私立中学受験者数をもっとも厳しく推定したのは日能研であるといえるだろう)

  (B) 都県別・男女別・受験者数前年比