中学受験を成功させるには、併願のしかたがとっても大事。
親子で納得できる”併願作戦”で、志望校の合格をしっかり勝ち取りましょう。


 併願作戦でまず大事なことは、軸になる「第1志望校」を早めに決めること。中学受験に挑戦すると決めた以上、遅くともこの秋の時点では、受験生本人が一番入りたいと思っている目標の学校があるはずです。第1志望校はやはりそういう学校にするべきで、一度決めたらできるだけ変えないことも大切です。
 本人としても入りたいという強い気持ちがあると、本番では予想以上の力を発揮して、合格が難しいと思われていた受験生が一発逆転した例も少なくありません。
 合格可能性が20%に満たない場合、問題との相性が極端に悪い場合は考え直してみる必要がありますが、子どもが納得しないまま第1志望校を変更してしまうのは禁物です。

 「チャレンジ校」ともいうべき第1志望校が決まったならば、次に考えることは、第1志望校を軸にして、普段の実力を十分発揮すれば合格できる「実力相応校」とよほどのことがない限り合格できる「安全校」を上手に選んで受けることです。
 早めに1校でも合格を決めておけば、自信とゆとりをもってそれ以降の受験に臨めます。できれば2月2日まで、遅くとも3日までに安全校を必ず1校は受けて、合格を確保しておきましょう。


 受験生全員が第1志望校に入れるわけではありません。むしろ、第1志望校に合格できない受験生の方が多いのです。さらに、第2志望校や第3志望校も不合格で、ほとんど調べもしなかった学校に合格して、入学したものの、その学校が全く合わなかったという話も少なくありません。
 受験する学校はすべて入学する可能性があるわけですから、たとえ”押さえの学校”といえども、合格したら心から入りたいと思える学校を選ぶようにしましょう。

 最初の入試は小学生にとって大変なプレッシャーになり、実力を発揮するのも難しいので、最初からいきなり第1志望校に挑戦させるのではなく、その前に”試し受験”をしてから第1志望校に臨ませることも考えましょう
 第1志望校の入試が2月1日にある場合、1月に入試が行われる千葉・埼玉・茨城などの学校を試し受験するのが最近の首都圏中学入試では慣例になっていますが、試し受験でも軽く考えるのは禁物。受験者数の多い1月入試は、合格者も多いが、不合格者も多く、ちょっとしたミスが不合格につながることがあります。
 試し受験はできるだけ確実に合格できる学校を選ぶべきでしょう。


 ここ数年、入試日程を前送りしたり、当日合格発表をしたりする学校が増えています。それを考えると「ダブル出願」という方法も有効です。
 ダブル出願とは、入試日が同じ2つの学校に出願しておき、前日までの合否結果や入試状況によって、どちらを受験するか決めるという併願方法で、受験校の選択の幅が広がるというメリットがあります。
 ただし、ダブル出願を成功させるには、「A校に合格したらB校、不合格だったらC校」といった受験方針を、入試前にはっきり決めておき、必ずその方針どおりに行動すること。

 よもや安全校まで落ちることはあるまいと、後半戦の受験校を全然考えていなかったら、1校も合格できず、2月3日になってあわてて塾の先生に受験校を相談するという親が毎年います。しかし、そんな状態ではよい結果を出すことは難しいでしょう。
 そうならないためには、最悪の事態になっても対処できるように、後半戦4日以降の併願パターンも必ず考えておくことが必要です。


 第1志望校に合格できなかった場合。第1志望校以外の学校の入学優先順位をはっきり家族で決めておかないまま入試に臨んで、第1志望校以外の2校に合格したものの、どちらに入学するかで、母親、父親、子どもの間で意見が食い違ってしまうことが意外に多いのです。
 また、第1志望校以上の難関校にチャレンジさせてみたら合格してしまったケースでは、世間の評判の高い難関校に入学させたい親が、あくまで第1希望校に入りたい子どもにキレてしまうパターンもあります。
 こうしたトラブルを生まないためにも、入試前に家族全員で話し合い、受験する学校の入学優先順位をきちんと決めておきましょう。